契約書は文字一つで法的効力が担保されるので、使う用語の意味は正しく把握しておかなければなりません。

本記事では、

「以上・以下」
「未満・満たない・超える」
「以前・以後・以降」

の用語の意味を解説します。

「以上・以下」

「1万円以上」は1万円を含むのか。
結論、含みます。
「以上」と「以下」は基準点となる数字を含めます。

例えば、ネットショップ等で、「1万円以上ご購入で送料無料」というキャンペーンがあったとすると、これは1万円ぴったしでも送料無料の特典が受けられるということです。
別にわざわざ10001円買う必要はありません。1万円ぴったしでOK。

「未満・超える」

「以上・以下」は基準点となる数字を含みますが、「未満・超える」は基準点となる数字を含みません。

「1万円未満の決済まで購入額に応じてポイントキャッシュバック」みたいなキャンペーンがあったとすると、9999円までポイントキャッシュバック対象となり、1万円以上はポイントキャッシュバック対象外ということになります。

「超える」も「1万円を超える」は、1万円を含まず、10001円からを指します。

「以前・以後・以降」

「未満・超える」と同様、「以前・以後・以降」も、基準点となる数字を含みません。

「12月10日以前」は、12月10日は含まず、12月9日からが対象です。
「12月10日以後」は、12月11日からが対象、「12月10日以降」も11日からが対象。

おわりに

冒頭でも述べた通り、なんとなくでこれらの用語を契約書に用いると、契約当事者双方の認識に多大なる齟齬が生じ、最悪それが原因で紛争に発展しかねません。

用語の意味は正しく理解し正しく使用しましょう。